気ままに落書き

有益か無益かわからない

『クズの本懐』がどの層に支持されているのかわからない。

今期のノイタミナ枠「クズの本懐」だが、どうやらドラマも同時に放送されているようで。しかし番組表にはドラマの放送がない……と思いきや、調べてみると関東限定らしい。

したがって僕はアニメしか見ていないのだが、正直もう見るに堪えない。それでも感想を書くのだからある程度は見て、たぶん5話(あるいはそのくらい)まで駆け抜けた。

目次

一言で説明するならば、高校生版昼ドラ

これに尽きる。深夜アニメの枠を使って、高校を舞台に昼ドラ的な展開を延々とやっている。かなりの時間がベッドシーンやディープキスの描写に割かれ、ストーリーがほとんど動かないのが致命的に思える。そしてそれ以外の時間は、登場人物同士のいざこざに充てられ、もはやアニメを見ているのか、ドラマ仕立てAVの冒頭と事後を抜き出したシーンを見ているのか。

「好きな人に振り向いてもらえない高校生同士が付き合い、セフレのような関係を続けている」

なんだこれは。

まず、主人公の女子高生は、

「好きでもない人に向けられる好意ほど、気持ち悪いものはない」

といった旨の発言をしているにもかかわらず、好きでもない男子とディープキスをしたり、胸を揉まれたり、体中を舐められたりと、これは平気なのか? あげくの果てに同性(女の子)の友達と行為に及ぶとは、もうカオスだ。

また、主人公の恋人ポジションの男子も男子で、元家庭教師の女性に好意を抱きながら主人公と付き合い、そして中学のときの先輩とラブホに行っている。ただのヤリ◯ンだった。

その他のキャラもまあ難ありなキャラばかりで、しかも悩みがショボい。片思いの相手に振り向いてもらえないことくらい、高校生ならば誰しも経験する可能性のあることだろう。それをさも深刻そうに描き、不幸アピールをしている。なんだか、「3月のライオン」に通じる部分があった。「3月のライオン」も、なんでもないことをえらく深刻に描いていたから、途中で飽きてしまった。

とにかく、物語の進み方としては、各キャラの悩みや心境をグチグチ回りくどく伝えて、次には性行為をしている。こんな描写が交互に続くのはつらい。

 

「不幸描写・鬱展開=深い」という風潮

すべての人がこう思っているわけではないが、一部の人はこの図式が成り立ってしまうのではないか。本作品もまた、不幸な描写や性描写を全面に押し出しており、楽しそうな場面は描かれない。なにせ、カラオケに行っても主人公カップルがお互いに悩みにならない悩みを話し合って、最後はディープキスをするくらいだ。カラオケくらい楽しめばどうだい。

人がバッサバッサ死んでいったり、あるいは不治の病に罹患したりすれば「深い」だとか「感動した」とかなってしまうのは、いかがなものか。明るい作風でも深いものは深いし、鬱屈とした作風でも表面的なものは浅く見える。「クズの本懐」は、そういった重苦しい雰囲気や性を安易に使っているため、まったく感情移入できない。

 

というわけで、「クズの本懐」とはこのあたりでおさらばとなりそうだ。

最後にもう一つ。ノイタミナよ、もう少し頑張ってくれ!